1.ラット大腸癌発癌モデルを用いた、α-マンゴスチンの発癌抑制作用

ラットに発癌物質である1,2-ジメチルヒドラジン(DMH)を投与すると、約5週間後に大腸に前癌病変が現れることが知られています。本実験では、α-マンゴスチン投与によって、DMH誘発の大腸癌発癌の抑制を観察しました。実験方法の要約は図に示します。

実験開始5週間後、実験各群のラットの病理解剖を実施し得られた所見を次に示します。
体重、肝臓重量共に大きな変化はなく、α-マンゴスチンがラットに他の生理活性を発現していることは示唆されておりません。大腸中のACFの数をカウントいたしますと、DMHのみの投与群と比較し、α-マンゴスチンを投与している群について著明なACF数の減少が観察されております。
つまり、α-マンゴスチンは大腸癌の発癌を抑制する可能性を有することが示唆されました。